三線を用いる音楽は基本的に歌が主ですから、自分の声の高さに合わせて調弦します。
三線音楽の主な調子には、本調子(本調子)・二揚(にあげ)・一揚(いちあげ)・三下げ(さんさげ)があります。一揚と三下げの歌は少なく、ほとんど出てくることはありません。初心者は、まず本調子に合わせることからはじめましょう。
調弦に用いるのは調子笛もしくはチューナーです。調子笛は円盤型のハーモニカです。出した音に耳であわせて調弦する方法ですので、上級者向けです。楽器初心者にはメーター表示がわかりやすいチューナーをオススメします。
合奏するときは一番高い女弦の音を決めて調弦します。その時、調子笛<商品リンク>でいう、1から12の高さで表されます。基準になる音(女弦)の高さをどれにするかということですが、ここでは分かりやすく「四=C=ド」での調弦の仕方を説明します。
「4」で調弦する場合の音階と音の高さの関係 | |||||||||
調子 | 西洋音階 (イタリア読み) |
西洋音階 (アメリカ・イギリス読み) |
チューナーでの高さ | ||||||
弦名 | ウーヂル 男弦 |
ナカヂル 中弦 |
ミーヂル 女弦 |
男弦 | 中弦 | 女弦 | 男弦 | 中弦 | 女弦 |
本調子 | ド | ファ | ド | C | F | C | 3C | 3F | 4C |
二揚 | ド | ソ | ド | C | G | C | 3C | 3G | 4C |
弦の名称は低い方から、男弦・中弦・女弦 |
音楽用語で言えば、中弦は男弦の4度上の音程、女弦は中弦の5度上の音程、そして男弦と女弦はオクターブ(8度)の関係になります。
さて、調弦に入る前に、弦が新しい場合は縮もうとする力がはたらきますので、しっかり伸ばしておく必要があります。当店でご購入いただいた三線は、弦を伸ばしてからお送りしておりますが、弦を交換した場合は、しっかり伸ばしておいてください。→弦の伸ばし方
1.チューナーの電源を入れます。(機種によって電源ボタンの位置は違いますので、取り扱い説明書をよく読みましょう。ここでは、初心者用10点セットに含まれるチューナーを例に説明します。)
2.女弦を開放弦(どこも押さえない状態)で弾いてみます。音に反応したら赤か緑のランプが点灯します。このとき、チューナーのメーターではなく、右上に表示されるA、B、Cなどのアルファベット表示に注意してください。ここの表示がCになるように調弦します。
低いほうから、A→B→C→D→E→F→G→A→B・・・・・となります。
カラクイを上に回して弦を引っ張ると音が高くなり、下へ緩めると音が低くなります。少しずつ回してCの表示が出るまで調節してください。カラクイを回すときは写真のように棹の反対側へ指をかけ、押し込むように回します。ゆるめると一気にカラクイが回ってしまうことがあるので注意しましょう。
3.音程の微調整をする
チューナー右上画面でCの表示が出たら、微調整をして、メーター(電子針)が垂直になるようにカラクイを調節します。Cの高さにぴったりあったら、真ん中の緑のランプが点灯します。
4.同じように、中弦をF、男弦を女弦の1オクターブ下のCに合わせます。 これで本調子の調弦ができました。慣れるまでは大変ですが、チューナーで合わせた調弦を何度も聞いて、耳に音程のバランスを覚えるようにしましょう。調弦に慣れたら、女弦の音を聞いて中弦・男弦に合わせることができるようになりますよ。時間がかかるかもしれませんが、耳で調弦ができるようになったら大きなステップアップです。
*本調子から二揚へ
二揚にするときは、中弦をGにあげる方法(4の二揚)と、女弦・男弦をBに下げる方法(2の二揚)があります。初めての方は、本調子の曲が弾けるようになってから挑戦してみましょう。
ここではC(4)の本調子の調弦をしましたが、その他の高さは下の調弦表を参考にしてください。
Copyright (C) 2008 SHIMAKAJI. All Rights Reserved.